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このブログを見た人は140年以内に100%死ぬ
      
BONTのラチェットベルトの破損。
年に1回のペースで起こりますが、今回は3~4か月でした。

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そもそも以前3Dプリンタで作ったやつです。
やっぱ少し弱いか?


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ギザギザの谷を境にしておらず、自由な感じで斜めに切れてるので細部の形状が原因ではないみたい。
純正のベルトは劣化してくると谷の部分で亀裂が入ってラチェットを締めるときにブチッと切れますが、
本作はリリース時に足を捻ったときにパンッ!と切れました。
丁度ラチェットバックルの台座と接触している部分なので、そこでストレスがかかるんでしょうね。
純正ベルトもそこで切れることがあるので、バックル台座側を大きく面取りすれば寿命を少しは延ばせそう。


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破断面は矢尻に使う石みたいにガラスのように光ってます。
今回はPETGだったので次はPC(ポリカーボネート)で作ってみます。

ま、純正の1/4の寿命だったとしても1本20円くらいで作れちゃうのでバンバン交換していった方がお得。
 
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MERAKは実は随分前に壁面用バイクラックごと1.5mの高さから落っこちて傷物です。


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ダウンチューブの角に深めの傷があります。ちょうど落ちたところにクランクが置いてあり、それの
チェーンリングが当たったと思われます。あとはトップチューブに小さい剥がれがあります。
その他は特に無く、車体に付いていた側のチェーンリングが曲がった程度で済みました。

今回は重い腰を上げて補修することにしましたん。


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まずはパテ埋め。逆さにして作業しています。


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トップチューブも。これも逆さにして作業しています。


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これはシートステイ。落下とは関係なく購入当初からクリアが剥がれて下のデカールまで剝がれて
しまった箇所です。デカールの糊が大量に残ったまま塗装したのだと思います。
イタリア人、というかデローザの塗装は雑なのでこういうことは茶飯事です。
今のデローザは一部を除いて本社以外での塗装なのでこういうことは恐らく起きません。



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各所を均し終わりました。あっダウンチューブの画像がさっきと同じじゃん。


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サフを吹き。


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赤の下地のためのホワイトを吹きます。


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他の場所も同様に。


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赤を吹きます。PG80のライトレッドを吹いたら少し明るかったので気持ち暗く調整しました。


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赤を吹き終わったらキワに黒を吹きます。マスキングを赤いピンストライプの側に行います。
PG80の仕様上は半日乾燥でマスキングくらい可能になりますが、こういったピンストのキワの部分を
扱う場合には溶剤が引っ張ってしまう、見えない部分で下から侵食して後々縮みを起こす、などの
危険性があるので一日以上放置して硬化させています。


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こんな感じで。元々こういったUDカーボン仕上げは集合部や重なった部分などの要所要所で黒色を
薄く入れて質感を調整してあるものなので、この程度の黒挿しで違和感は出ません。
終わったらじっくり乾燥させて、いよいよPG80のクリアで仕上げて軽く磨いて終了です。


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できました。


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おー。言われても分からないレベルになりました。自分でもどこ直したかよく分からんw
そもそも赤のピンストライプのデカールが下地の白とほんの僅かにズレているところが多いの
ですが(つまりデカールの印刷まで雑)、そこまで微妙に再現しているので補修したことが
全く分かりませんです。
こういう微妙なところを再現するのが面倒だったので中々やる気にならなかったのです。
 
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相変わらずのCAYO。

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ハンドルは長らくトルノヴァですが、よく使ってるロトンドよりもドロップがあると思ってたら
数字上は同じだったことを知る。
気が向いたら下ハンのコントロール性が良くて手首が疲れにくいロトンドに替えるか…


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今年は3月に入った時点で朝から基本暖かいんですが、それでもたまに寒い日はあるのでニーウォー
マーの登場頻度は高いです。
春になってから体重は56kgで体脂肪率7%切り始めました。筋肉ピークのときは65kgあったので大分
軽く、アップヒルの場面と巡行でもソコソコの恩恵はあります。


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リアのコルサCX2のトレッドが痛むごとにセコセコとシューグー塗ったり応急パッチを貼ったりして
誤魔化してましたが…


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もうダメです。トレッドがケーシングから剥離してきて急に広範囲にボロボロと剥がれ始めました。
トレッドの厚み自体はまだ多少残ってるし、このくらい減ってる時点が滅茶苦茶具合良かったんだけどなあ。
チューブラーって摩耗しきるあたりが一番転がるので最後の最後に愛着が沸いてくるんですよ。

素直に交換します。
 
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中古のスプロケを買ったら歯がめげてた。
※めげる=「壊れる」を意味する西の方言で、めがす、めぐなどの活用がある

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スプロケの固定具を掛けてる最中に「ん?なんか上手いこと掛からないな」って思ったら。


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欠けてるうえに根元から無茶苦茶曲がってる。
どうやったらこうなるの?ねぇねぇどうして?


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個人売買ではなく店の販売物なので返品しても良かったんですけど、かなり安価で買ってるし、片道40km行くのもだるいので無理矢理修正して使ってみたところ問題なくいけました。
トルクが掛かったら欠けたところでチェーンが脱線して変速するかと思ったら大丈夫。
このまま使おう。

ちなみに他にも欠けてはいないものの少し曲がったギアが1個だけありました。15Tだったかな。
ただの鉄ではなく硬い鋼で出来てますんで、特に欠けた歯を曲げ戻すにはプレス機レベルの力が必要でした。
本当にどうやったら曲がったり千切れたりするんだろう。固定具を掛け違えてもここまではならないし、走行中の手違いや事故で曲がることもないです。歯が曲がるよりも先にチェーンの方が根を上げますんで。

アレかな、フリーが壊れて取れなくなったとかの理由でスプロケごとハンマーで叩いちゃったのか?
フリーが外れないというのはよくあるし、構造理解せずに「とにかく叩く人」が多いのでこれが有力説か。
叩くときは ここんとこを やく60度の角度で なぐるのがこつよ。

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MERAKをひっくり返して塗装や整備しつつチェーンステイとホイールの隙間を眺めていたら、リアホイール(手組の中華カーボンクリンチャー)がセンターズレしている気が。なので振れ取りとズレ修正しました。
実際殆どズレてなくて、単にチェーンステイがアシンメトリーだっただけだったけど。

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ニップル触ったらパキン!パキン!って面白いほど割れる割れるw


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こんなのも出ました。
まぁ割れてるのは工具を掛けるところだし(ネジ部分は肉厚なのでまず割れない)、工具を掛けたいときはニップルのお尻にレンチを掛けられるので放っておいてもいいんですが、、、気持ち良いものではないので割れたものだけ真鍮ニップルに交換しました。


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結局8個も割れました。実に全スポークの1/3の数です。
元々ニセモノ臭いピラーのDSNニップルではあるものの異常っちゃ異常。
破損が集中している部位があるので、西日本豪雨の後の穴だらけの不整地を走りまくった影響があるのかもしれません。


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リアのハブはロヴァールの完組をバラシてハブだけ流用しています。
このハブ、というかこのハブを使ったロヴァールのリアはDS側のスポークがよく折れるそうで、入手した完組もDSが折れたものでした。元々DSのスポークが細くNDSが太いという2:1の教科書通りの選定になっていましたが、それで折れるなら対策するしかないじゃんってことで(あと後述の設計欠陥を踏まえて)、流用する際に逆にDSが太くNDSが細い仕様に変更して組んでいます。
DSはピラーのPSR1423でNDSはX-TRA1422だったはず。
1423はエアロですが厚みが結構あるので非常に強い。1422の方が駆動方向にしなやかなので個人的には全て1422で組みたいところですけど、折れるのは怖いしこのハブで組むには不向きと判断しました。

で、ロヴァールのハブには設計上の欠点があって、これは某ラボでも言われていますがDSが実質的に4本組以下の角度なんですよね。
まぁ普通の首折れスポークのハブで4本組みするよりもラジアルに近い角度と思ってもらえればOKです。
だからヌルいヌルい言われるしDS側スポークがよく折れるんじゃないかな。

現在はDSを1423で組んでいるので折れることもなくヌルさもさほど感じませんが、このハブを使う限りはDS側を結線した方がいいような気がします。ラジアルに近くなるほど駆動時にたわむ量が増えるので、結線して押さえつけた方が良さげ。
ただDSの結線はリムやスポークなどに負担が増えて、どこかにしわ寄せが来て何かが起こる可能性があるので判断が難しいんですわ。


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ついでに前後のスポークを1本づつ抜き出してPG80で白く塗装しました。マビック風です。
PG80の中でも隠蔽力が高めのリッチホワイトを使っても中々色が乗らずに難儀しました。

あとわざわざミッチャクロンまで吹いて塗ったのに、組む時にスポークキー掛けたら角が剥げた。
うーん難しい。
 
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レー3のC17ですが、いわゆる新シャフトだいばくはつを直しました。
直したというか「どうにかした」感じか。

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「新シャフトだいばくはつ」とは。
近年のカンパで使われているシャフトは本来一方向からしか抜けなくて、そっち側のエンドが外れるべきなのですが、設計不良及び配慮不足により外れてはいけない反対側のエンドが緩んで外れてしまうことがあります。
このときに外れそうなエンドをどうにかしようとしたり、外れたあとで間違いに気が付いてどうにかしようとして壊してしまう。ここに至るまでの一連の事件(の結果)が某ラボによって「新シャフトだいばくはつ」と命名されました。

件のコレも持ち主が新シャフトだいばくはつのことを知らずにやっちゃったそうです。
まぁそうですよね。こんな簡単な箇所のメンテナンスでまさかこうなると思わんわな。
我が身に降りかからない限り事前に失敗事例なんて調べないもん。


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ちょっとだけ円が歪んでますね。


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1. プライヤーを強引にかけてダメだった
2. 反対側のエンドが緩められないとシャフトが抜けないので、シャフトを反対側から抜こうと思い
  ツバが取れないか試してみた
3. 工具の内掛け併用とかやってみた


大体こんな経緯みたいです。
相手がアルミだからすぐに壊れるし、アルミの中でも比較的柔らかいアルミに見えます。


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エンドのネジ山もなぜか一部潰れてます。エンドは鉄なんですけど。


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シャフトとエンドのそれぞれのネジ山を修正し、少し円を直したらネジ込めました。
ネジはM12のP0.8ですが、極々細目でかなり特殊ピッチなのでタップは入手困難です。
こういった場合は(応急的ではありますが)M5-P0.8などのタップで丁寧に撫でることでネジ山修正可能です。
これワシの秘奥義なんよ。


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わけわからんことしてツバが浮いてしまっているのを修正します。ソケットかけてクイックで締めればOKでした。


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若干歪みが残るけど十分。
っていうかこのツバってほぼ美装目的っぽいね。隙間がすごい。
もう少し隙間を狭めたり、ラビリンスくらいしたらいいのに。

このツバの隙間を以て「カンパは雨に当たると一発で終わり」とか「シャフトが洪水してダバダバ出てくる」などといった話を吹いてる連中がいますが、ハブボディ側とアウト側の両方にしっかりシールがあるので雨水は入りません。
水が入るケースは主に「金魚のポイ」なシールをシールと気付かずに壊したり捨てたりするケースと、玉当たり調整が緩すぎてガタガタになって軸に隙間が出来ているケースの二点でしょう。あとはイメージだけで語る嘘吐き。
あとは高圧洗浄機もダメですが、これは基本的にフリーボディにのみ当てはまります。

特に玉当たり調整が緩すぎてガタガタになっているケースが多すぎます。
そんな必死こかんでも君らのゴールラインなんて近づきもしないしむしろどんどん遠くなってるで?
緩めるか締めるかで迷ったときは締めとき。ええな、締めとき。


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爆発した側のエンドは今回特に固定していません。
シャフトに見えないクラックや破滅的なストレスがある可能性がありますんで、このまま使用して問題ないか見極めてから固定用ロックタイトなどで固定します。


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重量は690gでした。案外軽いね。


新シャフトだいばくはつに関しては重々に要注意としか言えません。そしていざ起こったら代理店にちゃんと報告しましょう。
言わないと改善しないから。控えめに言って思い切りブチ切れていいと思うよ。
こんなもんメーカー側で接着orカシメ処理してりゃいいのになんでやらないのか解せないですね。

それと今回よりもっと酷いことになってシャフトが再起不能になったケースでもどうにでもなります。
要は外れるべき側が緩めば解決するので、シャフトを破壊しなくてもナンボでも方策はありまぁす!
 
 
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毎度な感じでCAYO。

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これといって特に言うことはないんですが、久々にオーシンメトリック入れました。


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今年って暖かいですよね。3月から真夏の装備になっちゃってます。
4月に入ってからは早朝でも真夏装備。


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実はオシンメの前からKG555にROTOR Q-RINGSを付けて(復活させて)使ってました。
これは最初だけは良いんですが変な筋肉痛を起こすのでうーんって考え直し。
股関節部分とお尻と腰が結構痛くなるんですよね。以前もそれで使うの止めた気がする。


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で、オーシンメトリック。通称オシンメ。
見た目は異様ですが真円の発展形(だと思う)ので変な筋肉痛に関しては大分マシです。
大体尻しか痛くなりません。16~17時あたりでスカッと抜けるときに踏み返しでカウンターを食らうようなカタチになるので、それを受け止めるために尻が痛くなってるよーな気がする。

ちなみに歯数は50/36でインナーは真円です。
アウターは歪とは言え50Tなのでかなり小さいのが難点ではあるんですが、むしろそれがいいかも。
オシンメは52Tより50Tの方が踏みの重さが程よくて使いやすい。
ただ全体的な見直しは必要で、25Tに入ることは無いしトップ12Tじゃ足りないのでリアは11-23Tがベターかな。
オシンメは変速ピンも何もない初期型ですが変速性能は全く問題ありません。シマノに比べたらそりゃ落ちるかもしれないけど普段多用してるSRAMよりむしろ良いくらい。
 

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自転車チェーンのコネクトリンクを外すときに使える工具がセリアにありました。
いつから出現したんだろうね。

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↑のホビー用マルチペンチってやつです。


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これがなんとそのまんまリンク外しに使えます。なんやわからんけどサクッと外せる。
ただいくつか着脱をやってて気が付いたんですが…


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CL555-NやYBNタイプはそのまま外せますが、主流のCL555Rなどのタイプはロックを外さないと外せません。
プレートを指で押さえながらペンチを使えばするっと外せます。
これやらないと永久に外れん。

「CL555-N」を知らない人も多いかと思いますが11速のコネクトリンクの初期版です。再使用不可タイプ。今でも売ってるみたい。
出た当時は11速がカンパしかなかったのでカンパベースで開発されていて名目もカンパ用とされていますが、シマノその他でも問題なく使えます。
当時KMCが安全牌を取ってか件の再使用不可のCL555-Nを最初に出しまして、これが最初に付けるときに結構固くて外すときはもっと固い造りになってました。んで付けたはいいが固くて外せない(あまりに外せなくてコネクトリンクのピンを抜く人が多かった)って理由か知らんけど、KMCのリンク外しの専用工具「REMOVER-N」が確か同時期に出まして。
工具の名前にNの追番が付いてるのはCL555-NなどのNを示しているんだと思います。
後発のYBNのリンクも同様に再使用不可指定だったと思いますがCL555-Nよりは断然外しやすいです。

CL555-Nが出た当時は11速はカンパだけでしたが、件のカンパ純正のチェーンの接続はめっちゃ安全牌取ってカシメ式ピンでした。今もそうだけどカンパはこういうところは非常に神経質です。
このカシメツールがショップ用ツールしかなく非常に高額で、安価な互換ツールも中々出なかったので11速の普及が進まず、1~2年してからKMCがCL555-Nを出してやっと爆発的な普及に至った記憶があります。カシメ工具もそのあたりで互換品が出ました。
11速欲しさにカンパユーザーが増えたけどシマノがすぐに11速になって5800すぐ出して駆逐体制に入ったんだよね(遠い目


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さておきこのペンチは絶妙な薄さと先端のコの字形状がポイントですね。
先端を短くするなど少し弄ると使いやすいかもしれませんが、基本的にそのまんま使えちゃいます。
以前は100均のラジオペンチを曲げたり削ったりしてましたが、ラジペンはどうしても先端が太いので使いやすくするには相当薄くしないといけませんでした。KMCなどの専用工具もあるけど如何せん高いし。

100円でそのままいけるのは朗報だと思います。
つーかこうなってくるとコネクトリンクを繋げる方が面倒
 
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キシリウムSLSをゲットしたのでハブベアリングをメンテナンスしました。

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まずリアハブの回転があまりに悪くて、マビック特有の調整ナット(画像の穴あきの輪っか)を調整しても改善しませんでした。
というかそもそも調整ナットが最初からガバガバに緩んでて走っててガタついてる始末。
緩めすぎてナットのツバがハブに当たって削れてました。
前オーナーが構造と調整方法を分かって無いまま回転を良くしようと緩めたんでしょう。
このガタがすごくて、加速時にたまにコッ…コッ…って異音がして軽いダンシングでシュータッチするほど。
剛性番長なのになんで!?ってなりましたもん。

裾野が広い自転車界ではこんなのは茶飯事ですが、元々「安全第一」で作られた純競技機材なもんで、総重量が軽くて速度も低い分だけ易々と走行不能に至らないから機械センスゼロのニブチンのド素人が大変なことをしたまま使い続けてしまうというケースが非常に多く見られます。
本件は壊れるに至っていないのでかなりマシ。許す。
同じキシリでも恐ろしく酷いケースを後日見せてやるから冥途の土産にでもどうぞ。


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フリー側を見てみたら、見慣れない黒いダストシールのベアリング。
なんだかシールがボッコボコで小汚いことになってます。
シールを何度も外されたようです。



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プーラーで引き抜くとTNiの文字が。あーやっぱり。
マビックのここのベアリングってSL後期あたりから608/9という本来なら内径8mmのところが内径9mmという特殊規格になってるんですよね。製品が販売されていた頃はそれが入手しづらかったから交換用(というか改造用)としてTNiのベアリングが重宝されました。
純正のベアリングはハブ左右ぶんの抱き合わせで国内で3000円以上したと思います。マビックはパーツが潤沢なのはいいけど微妙に高いので、「むしろセラミック化した方が安いじゃん」ってことになって余計に改造する方向に流れるでしょう。
しゃーないみんな貧乏が悪いんや。マビック貧乏で名付けてマ貧乏や。


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セラミックめっちゃ黒いな!

中は酷いことになってました。回転が悪かったのはほぼこのベアリングが原因です。
非接触シールなのでゴミはかなり入りやすいですが、本来ならフリーボディに隠れて完全に内側に設置されるのでゴミは入らないはず…って思うじゃん?


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ゴリゴリに傷んだ原因は、フリーボディに付いた過剰なオイルがフリー内の異物と混ざってベアリングに入り込んだから。ラチェットに付いたオイルを拭き取らずに良かれと思って塗りたくってるからこうなる。
説明書にはクリーニングしてからラチェットの突起の3山ぶんだけオイルを付けろと書いてあるはずです。
新品状態を知っていれば分かると思いますが、ラチェット機構部にあまりオイル気が無いのが正しい状態です。


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NDSもセラミックでした。


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フロントもセラミック。片側が少しゴリってました。異物のゴリ感ではなく打ち込み失敗したゴリ感です。
フリーボディ以外はALLセラミック化されてました。


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ALL非接触シールのセラミックベアリングからALL接触シールの普通のベアリングに交換します。
特殊ベアリングは海外製ですが良質なメーカーのものを手配しました。
マビックの純正もスウェーデンのメーカーだっけ。


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シールを外してウレアグリスに入れ替えました。入れすぎると無駄に回転が重くなるのでほどほどに。


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入った入った。


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フロントも入れ替えますが、外した時に斜め打ち込みの痕跡がありました。
これがゴリ感の原因ですね。斜めに入っちゃって内輪を打っちゃったんでしょう。あるいは内輪を打っちゃって斜めに入ったか。


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ウレアに入れ替えて打ち込んでいきます。


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打ち込み時に打ち込み過ぎないように注意。画像のように底付きを確認しながら打っていった方がいいです。
フロントはともかくリアはベアリングのストッパーとなっているツバが非常に薄い。
力強く打ち付けていくとたぶんツバがぶっ壊れてゲームオーバーだよ。


そんなこんなでゴリゴリでガタガタだった車輪も普通に戻りました。
セラミックそれ自体はともかく非接触シールのベアリングに替えてはいけませぬぞ。
 
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